均整ネットワーク: 身体均整師会身体均整法学園

身体均整師養成講座

 一般社団法人・身体均整師会では、身体均整法学園として広く一般から受講生を募集して身体均整師の養成講座を開催しています。運動系の状態を通じて心身の状態(くつろぎ)を読み取り、安全で適格な調整手技を施すことができるプロの身体均整師を養成しています。
 授業は、運動系の観察技術、調整技術の修得を目的とした実習中心の構成となっており、18科目総計672単位(一単位は45分間)のカリキュラムから成り立っています。
 隔週の土日曜日を利用して実施される2年制のクラスと、週4日の夜間を利用して実施される1年制クラスとがあり、毎年実施されています。
 受講生は全授業時間の7割以上の出席を必須とし、さらに科目ごとにリポートの提出や試験が課せられます。卒業にあたっては、これらの結果をふまえ、卒業試験の成績、身体均整師としての十分な人格・識見の有無について、総合的な判定を受けなければなりません。

【身体均整法学園】については、こちらをご覧下さい。

科目構成

 講座は以下にかかげる科目と単位数にしたがって構成されています。

授業風景
(写真は、実際の講議風景)

開講式・身体均整法概論14単位
体のしくみ28単位
12種体型 56単位
経絡操縦法42単位
骨格操縦法42単位
筋肉操縦法42単位
自他動操縦法28単位
小児老人操法28単位
疼痛操法54単位
姿形操縦法56単位
運動系の原理28単位
内臓操縦法42単位
観歪法56単位
解剖・生理42単位
救急操縦法28単位
臨床応用48単位
臨床栄養学16単位
卒業試験14単位
開業ガイダンス・終講式  8単位

授業風景
(写真は、実際の講議風景)


教育内容

 身体均整法は、医療機関の受診を必要とするような病人を対象とするもではありません。しかし、身体に直接手を触れて手技をおこなう以上、身体の成り立ちや手技に伴う危険性について、十分な知識と理解が欠かせません。
 解剖生理学・臨床栄養学では、現役の大学教授に講議を依頼し、受講生の基礎的な知識の養成に力を入れています(現在、解剖生理学は東京医大麻酔科教授 伊藤 樹史教授)。
 講座は、身体均整師として独立開業でできる技術の養成を目的とするもので、解剖生理学・臨床栄養学をのぞくすべての科目において、実習がかせられます。
 とくに解剖学的な観点から編成された筋肉操縦法・骨格均整法・内臓操縦法においては、個別の筋肉名・関節名・内臓名にそって、徒手による身体観察の技術が取得されます。
 また自律神経については、自他動操縦法・観歪法において、交感神経系・副交感神経系の分布と作用について学びます。自他動操縦法では、体操をつうじて、自らでの身体で自律神経系と身体のポーズとの関連を実習します。観歪法では、四肢の末端や脊椎骨近傍にあらわれる反応、呼吸を用いた調整手技について学びます。

12種体型

 身体均整法の技術構成のなかで大きな特徴となっているのが12種体型学です。
 12種体型とは、自律神経のあり方を類型化し、運動系にあらわれる特徴的なフォームについてまとめたものです。ストレスに対応するくつろぎのパターンをまとめたものといってもよいでしょう。くつろぎの身体調整をおこなう上で、欠かすことのできない系統的な運動系理解の規範となるものです。
 わたしたちの自律神経・内分泌系は、パブロフらの実験で知られるように、生活環境のさまざま事象を学習し、条件反射という形で種々パターン化された神経系のネットワークを構築しています。
 文化・風土・家庭環境・生活歴などから学び取った条件反射を通じて、各人が大脳による高次の調整をおこなっているのです。大脳皮質条件反射という観点から、ストレスに対する自律神経性の反応には、一定の傾向性があることが明らかにされています。
 ストレスがあると、つい食べ過ぎてしまうひと、逆にすっかり食欲がなくなってしまうひと。トイレが近くなってしまうひと、逆にほとんど尿意を感じなくなってしまうひと。全身に力が入ってガチガチになってしまうひと、逆に全身の力が抜けて意欲が減退してしまうひと。12種体型は、このような自律神経型が、どのような形で運動系に投影されるのかをまとめたものです。
 具体的には、ストレスに対して頭脳系が興奮的に働く頭脳型の陽性(空想的な夢想的傾向)、頭脳系が抑制的に働く陰性(不安などに過度におびえるうつ的傾向)。
 おなじく消化器が興奮的に働く消化器型陽性(食欲の亢進する傾向)、消化器が抑制的に働く消化器型陰性(食欲が極端に減退する傾向)。
 以下、おなじように泌尿器型陽性・陰性。呼吸器型陽性・陰性。生殖器型陽性・陰性。循環器型陽性・陰性。このような12種類の規範的な運動系のタイプを学習することで、運動系を系統的に理解する技術と理論を身につけてゆきます。

漢方医学の活用

 漢方医学は、気血営衛の働きからなる独自の生理観と診断技術に裏付けられた独特のものです。
 身体均整法では、このような漢方医学の成果を、運動系の刺激−反応の観点から独自の方法論で活用しています。
 経絡操縦法では、経絡学説に定義された刺激の理論、体表上の経穴の取穴を学びます。
 姿型操縦法では、身体の形態的な変化に着目しながら、奇脈応用のより踏み込んだ刺激理論を学びます。
 疼痛操法では、子午法則、募穴をもちいた刺激理論を学びます。

臨床的な運動系の活用

 くつろぎに着目した運動系の調整は、顔の表情筋や眼列の大きさ、身体の形態などについても、均整をはかる効果があります。
 このような変化は、身体に備わっている形態的な均整の発現をうながすもので、外科的な手術のような変化をもたらすものではありません。身体の形態美の観点から、運動系の活用をまとめたものが姿型操縦法です。
 また身体各部に発生する痛みの改善は、身体均整師に寄せられるもっとも多い訴えの一つです。
 とくに肩の痛み、腰の痛み、内臓諸器官に生ずる痛みや経穴の活用などを総合的に学習するのが疼痛操法です。
 条件反射の形成途上にある小児や中枢神経系の機能が衰えてくる老人の操作については、小児老人操縦法という独立した科目が用意されています。
 さらに、下痢や発熱、嘔吐などに遭遇した場合を想定した科目として救急操縦法があります。


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